中学部の進路指導の方針は「小学部の教育を基礎に、中学生という年齢を考慮した指導を取り入れながら、学校の教育活動全体の中で、一人一人のすべての力を高める」です。
中学部では、毎日の指導そのものが生徒の進路の基礎になるものと考えます。 「一人一人のすべての力を高めていくこと」が、生徒の進路も含めて将来の生活をよりよいものにしていくことにつながります。様々な授業の中で、進路にかかわる内容の学習を行っています。様々な職業があることを学んだり、高等部の作業学習の様子や産業現場等における実習の様子をビデオで観たりするなどの学習もその一部です。
ねらい
- 小学部(小学校)で培われてきた基礎的・基本的な力を更に伸ばす。
- 高等部の見学や進路に関する学習を通して身近な社会に気づき、自分の将来について考える。
- 集団生活に必要な技能・態度を育てる。
- 見通しをもち、周囲の状況に応じて行動する力を育てる。
- 経験を広げ、集団の決まりや適切なかかわり方への理解を深める。
- 身近な社会に興味・関心をもち、将来について考える力を育てる。
指導内容
- 学校生活全般で集団生活に必要な技能・態度、見通しをもち、周囲の状況に応じて行動すること、集団の決まりや適切なかかわり方などを指導する。
- 「総合的な学習の時間」では単元「わたしの時間」を設定し、その中で将来に向けての見通しがもてるように、自己を見つめ直すこと、身近な人とのかかわりを学ぶこと、様々な仕事があることなどを指導する。
- 「職業・家庭」では明るく豊かな職業生活や家庭生活が大切であること、基礎的な知識と技能・態度を指導する。
- 「特別活動」では自分自身の中学部卒業後の進路や将来のことを考えたり、自己選択や自己決定したりする力を指導する。
- 高等部の「作業学習」及び「産業現場等における実習」の様子をビデオで観たり、「作業学習」の様子を見学したりすることで、高等部の学習の様子を知り興味・関心を高める。
進路指導の流れ
中学部1~2年生
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行事 |
内容 |
4月 |
家庭訪問 進路希望調査 |
家庭と学校との情報交換や中学部卒業後の進路希望を確認します。 |
7月 |
個別懇談 |
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12月 |
個別懇談 |
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進路に関する授業での取り組み
- 自己及び他者の理解と尊重
- 集団の一員としての自覚と責任
- 学ぶことと働くことの意義
- 望ましい勤労観、職業観の形成
- 作業販売会の体験と参加
- 社会のルール、公共の場でのマナーなど
- いろいろな仕事、手伝い
- 心身ともに健康で安全な生活態度や習慣の形成
中学部3年生(高等部等への進学を希望する場合)
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行事 |
内容 |
4月 |
家庭訪問(進路希望聞き取り) |
高等部入試及び桃花台学園の概要説明を行い、中学部卒業後の進路希望を確認します。 |
進路希望調査 |
7月 |
個別懇談 |
進路希望についての確認を行います。 |
桃花台学園オープンスクール |
オープンスクールは希望者のみの参加になります。 |
やまびこ支援学校高等部 作業班見学(生徒・保護者) |
高等部の作業班の見学を行います。また、高等部の概要説明もあります。 |
夏季休業中 |
桃花台学園教育相談 |
桃花台学園進学を希望する場合、教育相談、授業体験会に参加します。 |
桃花台学園授業体験会 |
9月 |
進路懇談 |
進路希望の最終確認を行います。 |
10月 |
やまびこ支援学校高等部校内実習見学 |
高等部1年生の校内実習の見学を行います。 |
11月 |
入試説明会(生徒・保護者) |
希望する学校の入試説明会に参加します。 |
12月 |
個別懇談 |
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1月 |
やまびこ支援学校高等部作業班体験 |
高等部の作業班の体験を行います。 |
桃花台学園出願 |
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2月 |
やまびこ支援学校高等部出願 |
希望する学校の入学試験を受験します。 |
桃花台学園入学試験 |
3月 |
やまびこ支援学校高等部 入学試験 |
希望する学校の入学試験を受験します。 |
高等部等体験入学 |
進路先の学校の体験入学を行います。 |
進路に関する授業での具体的な取り組み
- 自己管理と時間の意識(物事の切り替えをスムーズに行うために)
- 自己と他者の理解と尊重、トラブル回避のヒント
- 将来の夢や目標について
- 心身ともに健康で安全な生活態度や習慣の形成
- 入試の概要と日常の生活態度の振り返り
- 入試に向けて日頃からできること(言葉遣いや態度)
- 面接の概要、模擬面接
- 高等部作業班体験、見学
- 願書の書き方、公的な文書作成
- 学力検査について 模擬体験など